『一次会でニートの自分を思い知る』ニートが同窓会に出席してみた 第2話
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『参加前からもうあれだった』ニートが同窓会に出席してみた 第1話
幼馴染の爆速ワゴンで時間を超越した僕たちは、間に合うはずのなかった同窓会の開始時間に間に合ってしまった。
いったい何に感謝すればいいのかわからない。
とりあえず神に感謝だ。
僕たちは生還した。
同窓会が始まった
ニートである僕を同窓会にねじ込んだ友人Kが音頭をとって乾杯。
思えばこの友人Kは中学時代もすごいやつだった。
僕と一緒にMMORPGをやるようなやつだったのに、こいつはクラスの行事に率先して参加し、自薦他薦で役員を勝ち取ってクラスを引っ張っていくリーダー的存在だった。
ちなみに僕はギルマスだった。
運動部の彼に対して僕は文化部。
彼がキャプテンだった部は、大会で結構いい成績を叩き出していたはずだ。
うちのギルドもランキングは上位だった。
「じどりって今何やってるんだっけ?」
「じどりって呼ぶのやめてもらっていい?」
僕の呼び名が「じどり」で定着した。
結婚してるやつ多すぎ問題
「お前、全然変わってないなー!」
この日、僕は何度この言葉を言われたのか分からない。
7,8年前くらいから本当に全然変わっていないらしく、たぶん出席者の9割くらいから言われた。
いやね、周りが変わりすぎなんですよ。
男子はお太りになられた方が結構多くて、女子は基本的にメイク技術に向上が見られた。
加えて結婚してるやつ多すぎ問題。
参加者の3~4割くらいは結婚してて本気でびびった。
幸せ太りもいれば、産後で太った人もいるし、むしろ産後なのに痩せた女子もいたりして、女子は結構容姿を気にしている雰囲気だった。
男子はもう老いや変化を受け入れて自信に変えてる感じで、変化に抗うガキ染みたニートとは大違いだった。
「そういえば、Iが結婚したんだけど、知ってた?」
と、懐かしい名前を聞いて梅酒ソーダ吹いた。
「マジで!? IってあのI?」
「そう、あのI」
「結婚式呼ばれてないんだけど!!!」
当然、僕以外みんな呼ばれていました。
ニートは肩身が狭い!
結婚してるやつ多かったけど、僕一度も結婚式呼ばれてないからね…?
特に友人Iなんて相当仲良かったと思ったんだけど、呼ばれてないよ…?
同窓会参加することになって、ここまで精神的ダメージで10コンボくらい入ってます。
聞いてみると、みんなあまりにも真っ当な職についていてなんだか嬉しかった。
その流れから「ニートやってるぜ!」なんて言おうものなら本気でクズ扱いされそうだったので、僕はニートだけど一応ブログで頑張っているということを言うかどうかで真面目に悩むことに。
「じどり、何やってんの?」
「あ、Webデザイナーっす」
超絶見栄張った。
承認欲求の満たし方
「A●デザイナー?」
「ちっげえわwwwwwww」
Webデザイナーと名乗るのはやめることにした。
男子は力仕事をしている人もいて、ニジオタコミュショーヒキニートの僕とは体格も肌の色も対照的。
そのせいか、僕はどうやら相対的に若く見えるらしい。
「じどりくんモテるでしょ~」
親戚のおばちゃんか!
というようなことを女子に言われる。
「いや~あはは」
若い子がいないようなド田舎でクソニートやってるんだけどね。
「頭良かったし、収入もありそうだよね」
「どうかな~ははは」
クソニート…。
「着てる服おしゃれだし」
「あはは…」
全身ユニクロなんですが。
「え、彼女いないの?」
「いい人いなくてさ!!!」
こんな承認欲求の満たされ方は嫌だ!!
みんな酒強すぎ
ちなみにその女子は酔っていたのか何なのか、極端にお太りになられている男子を除けば、だいたいみんなと同じようなやり取りをしていたのでした。
しかしみんなあほみたいに飲んでると思ったのに意識はっきりしてるし、千鳥ウォーカーもいないしびっくりしたなあ。
飲み放題だとアルコールが薄いのかな?
僕が1杯飲む間にみんな4,5杯は飲むし、多いやつだと10杯くらい飲んでしまう。
「おい、じどり! 飲めよ!」
「飲めないよ!!!」(脳裡にはサーバルキャットの姿)
舞台は二次会へ…
そんなこんなでくだらないことを喋りながら一次会が終わろうとしていた。
何年も間が空いてしまうと、思い出話に花を咲かせる前に、今何やっているのかっていう情報を収集するので精一杯。
もはや初めましてだよね。
ほとんど自己紹介のようなやり取りだった。
結婚している女子たちが一次会で退散して、まあ残ったのは既婚男子と独身勢。
送迎係の幼馴染が二次会に行くことになったので、僕と友人Mもこれはついていくしかない。
だって今さら交通費払って帰るのもねえ…?
と、送迎を人に任せてしまったことが後々になって裏目に出る…。
舞台は二次会会場のカラオケへ。
僕はこの時、自分がオタクであることを忘れていたのだった。
つづく